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《基本情報》
原題:Stand Up Guys
出演:アル・バチーノ、クリストファー・ウォーケン、アラン・アーキン
監督:フィッシャー・スティーブンス
28年ぶりに刑務所を出所したヴァル(アル・バチーノ)は、かつてのギャング仲間ドク(クリストファー・ウォーケン)と共に、ひさしぶりの自由を楽しもうと、街へと繰り出す。足を洗って静かな隠居生活を送っていたドクは、ハメを外すことにあまり乗り気ではなかったが、親友のために付き合うことに。だがドクは、かつてのボスから密かに「ヴァルを殺せ」と命令されているのだった。そして、翌朝までに、というタイムリミットは刻一刻と近づいていくのだった。

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ギャング映画の名優2人による、綾小路きみまろ的な中高年ネタ満載の「掛け合い」が楽しめます。『ゴットファーザー』や『スカーフェイス』で、バリバリのギャングだったアル・パチーノが、28年ムショに入っているうちに、すっかり困ったおじいちゃん化。さあ、街でひと暴れするぞ!という段になって、車のキーがボタン式になっていることを知らず「どうやってエンジンかけんだ!?」と、まごつく様がおかしい。。😄💦
それでも、いぶし銀のかっこよさは全開で、まとめると、「男の生き様に定年なんてないぜ!」✊という感じです。
中高年あるある×ギャング映画!ビミョーな笑いと哀愁を誘う、世直しコメディ?

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「おいおい、ヤクをやるならトイレでやってくれよ」
困り顔のバーテンダーに注意された、いかにもギャングらしいアル・バチーノが、怪しい粉を吸引しつつ、
「これは処方薬だ!高血圧の薬だよ!」
と答えるところが個人的に最もツボでした。
処方薬を鼻から吸引するなよっ!紛らわしいっ!
本編はそんなツッコミ所がいっぱいの、中高年クライム・コメディーです。

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処方薬はバイアグラを盗むついでに薬局から盗んだもの。高級車も、イカしたスーツも全部盗んで、おじさん達が、真夜中の街を痛快にかっ飛ばします。
爆笑というより、なんかニヤニヤしてしまう微妙な小ネタばかりなのですが、
主役のアル・パチーノとクリストファー・ウォーケンが、どちらも黙っていれば「ギャングと殺し屋か…」という強面の名優なので、ちょっとしたセリフでも落差がありすぎて笑ってしまいます。

左がクリストファー・ウォーケン。こんな人が黒づくめのスーツで夜道に立っていたら、死神かと思って逃げ出すよ。 出典: YouTube
世の中的には悪党だけど、
ダチは大切にする、女性に優しい(気立てのいい美女しか出てきませんが)、殺しは引退、人助けもする、など、やることはマイルドなので、ハードボイルドを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。
そのかわり、思い通りにはいかなかった人生のいろいろを背負っているので、笑いの中にも、いい感じに枯れた哀愁が漂っています。
アル・パチーノのギャング役を見慣れていれば、より一層パロディっぽく楽しめそうです。
◾️おまけに、
クリストファー・ウォーケンがノリノリで踊り出す動画。
結構はっちゃけた仕事してるんですね😄曲はファット・ボーイ・スリムの『Weapon Of Choice』です。